2010/12/21

『冬至』 一陽来復


明日は『冬至』。昼の時間が一番短く、夜が最も長くなる日。
冬至を境にして昼の時間がまた長くなってきます。ここから、冬至のことを、陰がきわまって陽がかえってくる意を持つ『一陽来復(いちようらいふく)』とも言われています。この言葉には、冬が去り春が来ること、悪い事ばかりあったのがようやく回復して善い方に向いてくるという意味があります。

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昔の人は、冬になり植物が枯れ、動物が冬眠し、更に冬至には日照時間が短いため生命の源である太陽の恵みを享受することが出来にくくなることに不安を感じ、冬至の日に無病息災を祈り夜を過ごしていました。柚子湯や、かぼちゃを食べる慣わしが現代に伝わっています。


南瓜(かぼちゃ)を食べるのは、夏に取れた保存が利く野菜の中でも栄養価も高く風邪をひかないように栄養補給するため。それは、一陽来復の願いを込められた最後に「ん」がつく南瓜(ナンキン)でもあり、二度も「ん」がつく運を担いだものと言われています。

柚子湯は、冬至に「湯治(とうじ)」をかけ、香りで邪気を祓うためにお風呂に柚子を入れて生まれたと言われています。その柚子には、「融通(ゆうずう)が利きますように」と願いを込めたとも。


年の瀬に、柚子と南瓜で新年を迎える準備ですね。